銀行融資を受けるための事業計画書の書き方
結論
創業融資の事業計画書では、事業内容の具体性、収支計画の根拠、返済計画の実現可能性が重視されます。宅建業の場合、仲介手数料は成約時にまとまって発生する一方、開業直後は収入が不安定になりやすい業種特性があるため、この点を踏まえた現実的な収支計画を示すことが重要です。まず自社の強み(専任宅建士の実務経験、想定顧客層、集客チャネル)を整理し、それを裏付ける数字とセットで計画書に落とし込んでください。
事業内容の具体性
「不動産仲介業を行う」という抽象的な説明ではなく、どのエリアで、どのような顧客層(賃貸仲介、売買仲介、投資用物件等)を対象に、どのように集客するのかを具体的に記載します。専任宅建士の実務経験や、代表者の強みも説明に含めると説得力が増します。
収支計画の根拠
月間の想定成約件数、平均的な仲介手数料額、それに基づく月商の見込みなど、数字の根拠を明確に示します。開業直後は成約実績がないため、市場調査で把握した相場観や、勤務時代の実績を参考にした根拠を示すと説得力が高まります。
宅建業特有の収支の波を織り込む
仲介手数料は成約時にまとまって発生するため、毎月安定した収入が入る前提の計画は不自然に見られる可能性があります。開業直後の数ヶ月は収入が不安定になりやすいこと、それを乗り切るための運転資金をどう確保しているかを明記すると、計画の現実性が伝わりやすくなります。
事業計画書に盛り込みたい項目
事業内容(対象エリア・顧客層・取扱う取引の種類)
代表者・専任宅建士の実務経験・強み
集客方法(ポータルサイト、紹介、地域密着営業等)
月間の想定成約件数と根拠
開業直後の収支の波を踏まえた運転資金計画
自己資金と借入希望額、返済計画
よくある質問
実務経験がない場合、事業計画書で不利になりますか?
実務経験の有無だけで判断されるわけではありません。専任宅建士との連携体制や、業界研究の内容を具体的に示すことで補うことができます。
事業計画書のひな形はありますか?
日本政策金融公庫等が創業計画書の様式を公開しています。まずはその様式に沿って作成することをおすすめします。
執筆・監修: 小嶋 勇輝(宅地建物取引士)