自己資金要件はどれくらい必要か
公開日: 2026年7月16日
結論
日本政策金融公庫の現行制度(新規開業・スタートアップ支援資金)では、制度上の自己資金要件は撤廃されています。ただし実務上の目安として、創業資金総額の1割〜3割程度を自己資金で用意しておくと、審査における事業への本気度や計画性の評価にプラスに働くとされています。まず開業資金の総額を試算し、そのうち何割を自己資金で用意できそうかを確認してください。
制度上の要件と実務上の目安の違い
以前の新創業融資制度では創業資金総額の10分の1以上という明確な要件がありましたが、現行制度ではこの要件が撤廃されています。ただし実務上、自己資金の割合が高いほど審査で有利になりやすいという傾向は変わっていないとされています。
自己資金として認められるもの
コツコツ貯めてきた預貯金など、出所が説明できる資金が自己資金として評価されやすいとされています。直前にまとまった金額を口座に入金した「見せ金」は、通帳の履歴等から見抜かれ、自己資金として認められない可能性があります。
自己資金を計画的に準備する
開業を具体的に考え始めた段階から、毎月一定額を開業資金用の口座に積み立てていくことで、通帳履歴からも計画性のある資金準備であることを示しやすくなります。開業の数年前から準備を始める人も少なくありません。
よくある質問
自己資金なしでも審査に通った例はありますか?
個別の事情によりますが、自己資金が少ない場合でも、事業計画の内容や代表者の経験によって審査を通過するケースはあります。確実な保証はできないため、可能な範囲で自己資金を準備することをおすすめします。
退職金は自己資金として使えますか?
退職金も自己資金として認められる一般的なケースです。ただし他の借入金と合算されていないか等、資金の性質を明確にしておくことが望ましいです。
執筆・監修: 小嶋 勇輝(宅地建物取引士)